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うつ病は心の風邪と呼ばれていますが、放置すると社会復帰に支障をきたすほど悪化する場合がります。そのため、早めの治療が大切です。この記事ではうつ病の治療方法を紹介します。
うつ病の治療方法とは?
うつ病の治療方法は、大きく分けると3つあります。1つは休養する、1つは精神療法、もう1つは薬物療法です。それぞれの内容を具体的に見て行きましょう。
初期症状なら休養する
うつ病の治療において、休養は大切です。うつ病になってしまった場合、心に負担がかかるようなことは避けなければなりません。
「頑張る」とか「一生懸命」ということは、うつ病に悪影響となり得ますので、何もせずにゆっくり休みましょう。
仕事など、やらなければならないこともあるかも知れませんが、ある程度回復してから取り組んだ方が良いのです。うつ病に無理は禁物と知っておきましょう。
うつ病の人に、骨が折れてるのに、「頑張れ!」と言っているようなもの。そういう表現ありませんでした?;
— 賢者の時間 -オナ猿物語- (@k_e_jp) October 9, 2019
精神療法で治療する
精神療法は、お医者さんやカウンセラーによるカウンセリングで、うつ病治療をする方法です。
カウンセリングには、患者本人主体で問題解決を図る「来談者中心療法」や、近年現場でよく活用されている「認知療法」「認知行動療法」のほか、イメージで症状軽減を図る「フォーカシング」など、さまざまな方法があります。
ただし、カウンセラーは無資格でも行えるため、自称カウンセラーも多いです。心理カウンセラーの有資格者に相談するか、医師に相談した方が良いでしょう。
症状が進んでいる場合は、カウンセラーに相談しても医師にリファー(紹介)されるため、最初から医師に相談した方が早いかも知れません。
薬物療法で治療する
薬物療法は医師と相談の上で行い、最初は少量からスタートします。抗うつ薬は吐き気や頭痛などの副作用が出る場合がありますので、分量を調整しながら治療を行い、2~3週間処方の上で効果を図ります。
うつ病になった人の中には、せっかく薬をもらっても飲まない人もいますが、治療は医師の指示に従いましょう。
抗うつ薬の種類
抗うつ剤には以下のような種類があります。覚える必要はありませんが、参考として紹介いたします。
SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬) | パキシル、ジェイゾロフト、レクサプロ、デプロメール/ルボックス |
SNRI(セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬) | サインバルタ、イフェクサー、トレドミン |
NaSSA(ノルアドレナリン作動性・特異的セロトニン作動性抗うつ薬) | リフレックス/レメロン |
三環系抗うつ薬 | アナフラニール、トフラニール、トリプタノール、アモキサン、ノリトレン |
四環系抗うつ薬 | ルジオミール、テトラミド |
その他 | デジレル/レスリン、ドグマチール、エビリファイなど |
うつ病の治療ができるところとは?
うつ病になると、不安やあせり、億劫な気持ちや消えてしまいたいなど、さまざまな心の症状が現れます。
また、心だけでなく、身体にも症状が現れることもあり、食欲不振や睡眠障害、身体の痛み、動悸や息苦しさを感じることもあります。
うつ病は症状が軽い間の方が治りやすいため、もしもうつ病かなと思ったら早めに治療しましょう。では、うつ病の治療はどこに行けばできるのでしょうか?
病院の精神科で対応
うつ病は病院の精神科で治療が可能です。かかりつけの病院や、今までお世話になったことのある病院に、精神科がないか確認してみましょう。なければそれ以外の最寄りの病院に確認してみると良いでしょう。
精神神経科の医療機関
精神神経科と記載のある医療機関での受診も可能です。ほかにも、メンタルクリニックやメンタルヘルス科などと表記されていることもあります。いずれの場合もうつ病の治療が可能です。
内科に行くのもアリ
内科で診てもらう方法もあります。たとえば身体に症状が出ている場合、うつ病以外の病気である可能性があります。
ほかの病気でないと判断されれば、うつ病の治療ができる医療機関を紹介してくれるでしょう。
うつ病治療の手順
カウンセリングを受ける場合と、病院で受診する場合について、それぞれの手順を紹介します。
カウンセリングを受ける場合
カウンセリングを受ける場合には、以下の手順となります。
- カウンセリング希望の旨、問い合わせる
- 初回はインテーク面接(カウンセリングの説明や相談したいことなど、通常より長め)
- カウンセリング(カウンセラーと共同作業で問題解決)
- カウンセリングの終息(問題が解決したら、カウンセラーに依存せず、徐々に終息)
病院でうつ病治療をする場合
病院でうつ病治療をする場合の手順は以下のとおりです。
- 病院で受付
- 予診(現在の問題や、これまでの治療履歴などをヒアリング)
- 検査(一般検査によって、身体の病気をチェック)
- 診察と診断(診察の結果、うつ病だと診断)
- 治療(話しを聞いてもらい、薬の服用をする)
うつ病治療に関する豆知識
うつ病治療に関する豆知識として「先生から聞かれること」「自力で治すより専門医に相談すげき」「うつ病の平均治療期間」「治し方や治るきっかけは人それぞれ」という4つを解説します。それぞれの内容を把握しておきましょう。
先生から聞かれること
うつ病になって病院を受診した場合、医師からどのようなことを聞かれるか、気になる人が多いようです。
うつ病の原因は人間関係や仕事などが関わることも多く、プライベートなことも踏まえてヒアリングが行われます。
詳細にヒアリングをされると、違和感を感じるかも知れませんが、治療に必要なことだと知っておきましょう。
自力で治すより専門医へ
うつ病にかかっても、病院嫌いという理由で自力で治そうとする人がいらっしゃいます。確かに軽度の場合、十分な休息で治る可能性もありますが、結果的に症状を放置することになり、症状悪化のリスクが高いです。自己判断せずに、早めに専門家へ相談しましょう。
うつ病の平均治療期間
うつ病の治療期間は、症状の内容や重さによってマチマチです。うつ病には、発症段階によって「前駆期」「急性期」「継続期」「維持期」などがあります。
たとえば、急性期には1~3カ月の治療が目安となり、継続期以降の回復傾向にある段階では、4~6カ月が目安となります。
再発をした場合には長期かすることもあるため、目安はあくまでも目安で人それぞれに合わせた治療期間となります。
治し方や治るきっかけは人それぞれ
治し方や治るきっかけも人それぞれです。うつ病とひと口に言っても、カウンセリングで治る場合もあれば、抗うつ剤によって治る場合もあります。
抗うつ剤も、効果と副作用のバランスに配慮しながら処方されるため、分量も人によってさまざまです。
うつ病治療に関するひと言アドバイス
うつ病治療は、早めに対処する方が治しやすいため、早めに専門家へ相談することが大切です。放置したり、自分で治そうとすると、症状悪化を招きかねません。
重度になると社会生活に大きな支障となり得ますので、「うつ病かな?」と思ったら、早めに専門家に相談しましょう。
うつ病治療のQ&A
うつ病治療に関するよくある質問と回答を紹介します。ぜひ参考にしてください。
【ヤフー知恵袋より引用】
うつ病の治療はだらだらと精神科へ通うしかないのでしょうか。
Q:抗うつ薬は飲み続けなければなりませんか?
A:効果や副作用を考慮しながら、改善が見られるまで継続的に処方される場合が多いです。ただし、医師の判断によって中止されることもあります。
Q:抗うつ薬には副作用がありますか?
A:抗うつ薬には、吐き気や頭痛、めまいなど、副作用が出る場合があります。副作用が出た場合には、かかりつけの医師にすぐ相談しましょう。
Q:自宅での過ごし方を教えてください
A:自宅で過ごしている場合は、リフレッシュしたりリラックスすることが大切です。心に負担がかかることは控えましょう。
Q:顔つきや顔の表情に出ますか?
A:うつ病特有の顔つきというものはありませんが、気分が落ちているために暗い表情になることがあります。とはいえ、うつ病じゃない人が落ち込んでいる時と、見分けは付きにくいでしょう。
【カテゴリー】同じカテゴリーの記事をお読みになりたい場合は、仕事が辛い人向けの心理学をご覧ください。
まとめ
うつ病は、精神科や精神神経科で治療が可能です。うつ病の治療は休息やカウンセリング、薬物療法があります。特に症状が進行している場合は薬物療法が一般的です。
治療期間や薬の量は人によってマチマチですが、初期段階で治療した方が回復は早いため、早めに医師に相談しましょう。
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