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仕事にやりがいがなくて悩んでいる人は多いようですが、そもそも仕事にやりがいはいらないという考え方もあります。この記事では、心理学のエッセンスも交えながら、仕事のやりがいについて解説します。
仕事にやりがいはいらない?
一般的に仕事は1週間のうち5日間行うケースが多いため、人生の中で多くの時間を費やします。そんな仕事にやりがいが持てず、悩んでいる人は多いです。
一方で、そもそも仕事にやりがいを持とうと思っていない人も多いです。まずは、仕事にやりがいはいらないという考え方から見て行きましょう。
やりがいよりお金が欲しい
お金や生活のために仕事をしている人は、仕事にやりがいを求めることなく、割り切って仕事をしています。
仕事とプライベートをしっかり区別していたり、ワークライフバランスをちゃんと考えて、仕事に取り組んでいるのです。
このように、自分の中で割り切っている場合には、仕事にやりがいを求める必要がありません。
やりがい搾取の現実
俗にいうブラック企業と言われる会社の場合、仕事へのやりがいをズル賢く利用している場合があります。お金(給料)よりも仕事のやりがいにことよせて、社員を馬車馬のように働かせるのです。
自主的にサービス残業をしたり、低賃金でも不満なく働いている場合には、やりがいによって労働力を搾取されている可能性を疑いましょう。
企業側も悪気なく搾取している場合もありますので、都合良く使われないよう気を付けなければなりません。
やりがいがないサラリーマン
個人事業主のように、何でも自己決定して仕事をしている場合には、やりがいがないと感じることは少ないかと思います。
しかし、サラリーマンのように、会社に所属して働いている場合にあ、やりがいがないと感じる人は多いのです。
少し古いデータではありますが、国際比較調査グループISSP(2005年)の満足度調査によると、日本の労働者の満足度は世界32カ国中28位でした。
2015年の調査では世界各国との比較はありませんでしたが、全体の満足度が2005年の73%から2015年の60%に下落していることを考えると、より低水準となっている可能性が高いです。
日本では、仕事にやりがいを持っていない人が多いのです。
あるに越したことはない
とはいえ、やりがいはあるに越したことはありません。仕事にやりがいがあれば、充実したビジネスライフが過ごせますし、プライベートもより楽しくなるはずです。
無理にやりがいを持つ必要ななくても、やりがいを持つための工夫はしても良いでしょう。
仕事にやりがいを求めるなという考え方
プロとして仕事をしている以上、仕事にやりがいを感じようが感じまいが、責任は遂行しなければなりません。
ドライに仕事をすべきと考えている人の中には、「仕事にやりがいを求めるな」という人もいらっしゃいます。
しかし、仕事にやりがいを求めない場合には、仕事がつまらなく感じたり、辛く感じるかと思います。
そんな気持ちをクリアにし、生活に張りを持たせてくれるのが、仕事以外のものごとに対するやりがいです。
仕事以外にやりがいがあれば良い
人生の生きがいにつながることですから、さまざまなものがあるかと思いますが、中でも手っ取り早くやりがいが感じられるものを紹介します。
副業にやりがいを持つ
仕事以外にやりがいが欲しい場合は、副業をしてはいかがでしょうか?会社とは別のフィールドを持つことで、気分転換になったり、視野が広がったりします。
アルバイトをして副収入と友達を増やすのも良いですし、クラウドソーシング(ネットで仕事の受発注ができるサービス)で副収入と経験を増やすのも良いでしょう。
また、アフィリエイトや転売ビジネスにチャレンジすれば、楽しみながら大きな収入になるかも知れません。副業が可能か、就業規則を確認した上で取り組みましょう。
趣味にやりがいを持つ
趣味にやりがいを持つのもおすすめです。週末にいそしむ趣味だけでなく、仕事が終わってから楽しめるものも良いでしょう。
週末に楽しむ趣味として人気なのが、DIY、山登り、キャンプ、サイクリング、旅行、ゴルフ、魚釣りなどです。
仕事が終わってからでも楽しめる人気の趣味として、読書、ゲーム、ネットサーフィン、カラオケなどがあります。現在趣味がない人は、いろいろ経験してみると良いでしょう。
仕事にやりがいを持つとバカを見る
仕事にやりがいを持つとバカを見るという人がいらっしゃいます。これは、先述のとおり、会社にいいように使われて、いわゆる社畜となってしまうからです。
仕事のやりがいと、会社への主張は切り分けて考えた方が無難です。
仕事にやりがいが持てない人の対処法
仕事にやりがいが持てなくて悩んでいる場合、どのように対処すれば良いのでしょうか?ここでは、心理学のエッセンスも含めて紹介します。
お金のためと割り切る
仕事で結果がでない人の中には、仕事にやりがいが持てないことを理由にしているケースがあります。
本来、仕事の結果はやりがいとは関係なく出さなければなりませんから、自分自身に対する言い訳として使ってしまうのです。
もちろん、本人にそんな意識はないでしょう。しかし、頭の中は「やりがいがないからやる気がでないなぁ」とか「やりがいがないから成果がでなくてもしょうがないよ」と、思考ノイズで埋まってしまうのです。
こうなると行動的になり得ないため、これら思考ノイズを除去する必要があります。思考ノイズを除去するためには、一種の割り切りが必要です。
手っ取り早いのは、お金のためにと割り切る方法です。お金のために働いていれば、そもそもこれらの思考ノイズは関係なくなりますので、ごちゃごちゃ考えず行動的になれるでしょう。
仕事内容より自分の成長を重視
仕事にやりがいを持てない人は、ちょっと視点を変えてみると良いかも知れません。視点を変えることをリフレーミングといい、同じ事をしていても視点を変えれば捉え方が変わります。
具体的には、仕事内容よりも自分の成長を重視して業務に励めば、給料以外にも得るものがあります。そうすることで仕事に対する捉え方が前向きになるでしょう。
プロとしての誇りで仕事をする
同じく、リフレーミングの実践例ですが、プロとしての誇りを持って仕事をしてみてはいかがでしょうか。
上記でも触れましたが、仕事にやりがいを感じていようがいまいが、給料をもらっている以上、プロとして仕事をしなければなりません。
「やりがいやモチベーションは関係なく、自分はプロとしての仕事をする」と決めてしまえば、プロ意識が高まるでしょう。プロ意識が高まれば、結果的にやりがいが出てくることもあります。
将来ビジョンを描く
人間心理として、希望がなければアクティブになれません。もしも仕事にやりがいが感じられず、現状に希望が見出せなければ、将来に希望を作りましょう。
具体的には将来ビジョンを描くと良いのです。「10年後に自分はこうなりたい!」「5年後にはこんな仕事がしたい!」「7年以内に独立して成功したい!」など、期限と目標を作るのです。
そして、期限から逆算して、今しなければならないこと(現状よりハイレベルなこと)に取り組めば、今の仕事の意味合いが変わってくるはずです。
今の会社ですべきことが見いだせるかも知れませんし、転職すべきことに気が付くかも知れません。ビジョンを描けば行動が伴ってくるのです。
やりがいのありそうな会社に転職する
あなたの中で、いつまでもやりがいのない仕事に従事するのが嫌なのであれば、早めに転職するのも1つの選択肢です。
もちろん、ビジョンが見つかれば一番良いのですが、すぐに見つかるとは限りません。その場合は仕事を見つけた方が問題解決が早い場合もあります。
ただし、転職先で本当にやりがいを持てるか分かりませんので、あくまでも現状をリセットするという意味合いで考えましょう。
無理にやりがいを持つ必要はない理由
ここまで、仕事のやりがいに関する内容を解説して来ましたが、やりがいを持てない人の中には、無理にやりがいを持とうとする人もいらっしゃいます。その必要がない理由をまとめたいと思います。
「仕事にやりがいなんていらない。みんな飯を食うのにやりがいなんてないでしょ?飯を食いたいから食う。あるいは食うのが当たり前だから食う。そういうもんんじゃないの?」って言葉がすごく響きました。
変に「やりがい病」みたいに陥ってもどこにも行けない。まずは成功に必要な要素に没頭すべし。— 🔰ビジネスの一歩は物販から👣 (@0FwTFyvvFI8N8K6) October 9, 2019
やりがいの有無に関わらず結果は出せる
やりがいの有無に関わらず、結果は出せるものです。仕事の遂行能力とやりがいは切り分けて考えましょう。
確かに、やりがいを持って働いている方が、仕事に対して前向きに取り組めますから、スキルアップしやすくなるでしょう。
しかし、年中やりがいを持って仕事をできるとは限りませんし、人事異動やサービス変更などでやりがいを持てなくなるリスクもあります。
やりがいがなくてもハイクオリティーな仕事ができる工夫をしたほうが建設的です。
仕事もやりがいも変化する
結局のところ、やりがいとは刹那的な要素を含みますので、仕事内容や職場環境が変われば、失ってしまう可能性があります。
また、いままでやりがいを持てなかった人が、仕事内容や職場環境の変化でやりがいを感じれるようになることもあります。無理に今すぐやりがいを出す必要はないのです。
無理に出そうとするほど出ない
無理にやりがいを出そうとするほど、やりがいは出ないものです。やりがいを出そうとする行為自体が、やりがいを持てていない現状を実感させてしまうからです。
やりがいは感情や考え方から出ていますので、無理にコントロールすることは難しいのです。ただし、コーチングを受講すれば、うまくやりがいを見いだせるかも知れません。
仕事にやりがいがいらないことへのひと言アドバイス
仕事のやりがいがない場合、無理にやりがいを持つ必要はありませんが、先述のとおり考え方を変えるだけで、やりがいが生まれることもあります。
悩みの中にどっぷり浸かるのではなく、思考チェンジに取り組みましょう。
仕事にやりがいがいらないことのQ&A
仕事にやりがいがいらないことに関する良くある質問を紹介します。それぞれ端的に回答しますので、参考にしてください。
【ヤフー知恵袋より引用】
仕事のやりがいはどの様に見つけましたか?
私は現在、全くやりがいを見出しておりません。
と、言うより自分だけがいらない存在だと、ここ数ヶ月思い続けているため、どうしても批判的な発言が多くなります。
でも、どうせなら前向きに仕事したいんです。気持ちの切り替えをどこからすれば良いのかがわからなくなってます。
Q:仕事のやりがいはどうやって見つけましたか?
A:趣味や好きなことを仕事にしている人や、仕事に真摯に取り組むことでだんだんやりがいが出てきた、成果が出たからやりがいを感じれるようになったなど、人によってさまざまなきっかけがあります。
Q:仕事にやりがいがを持つと損をしますか?
A:得をする場合もありますし、損をする場合もあります。ただし、損をする場合はやりがい自体ではなく、会社からの使われ方によるケースが多いです。いずれにせよ、仕事へのやりがいはあるに越したことはありません。
Q:どんな時にやりがいは必要ですか?
A:求められていること以上に成果を出したい時には、やりがいが必要です。やりがいがなければ、求められること以上に成果を出すことは難しいでしょう。
【カテゴリー】同じカテゴリーの記事をお読みになりたい場合は、仕事が辛い人向けの心理学をご覧ください。
まとめ
仕事にやりがいがない場合、無理にやりがいはいらないです。一種の割り切りがあった方が良いでしょう。
しかし、やりがいが合った方が充実感を持って仕事ができます。仕事にやりがいがないと悩んでいる人は、ここで紹介した対処法を試してください。
仕事は人生の目的ではなく、手段の1つですが、やりがいを感じれるようになれば、人生の目的の1つになる場合もありますよ。
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