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人に好意を持ってもらうために、カンタンな方法があるのをご存知ですか?その方法として単純接触効果があります。この記事では人間関係が向上する心理学として、単純接触効果について紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
単純接触効果なに?心理学用語を簡単解説
心理学の用語として、単純接触効果というのがあります。この効果を知っていると、人間関係において有利になるでしょう。まずは単純接触効果がどういうものなのかからお伝えいたします。
- 接触回数が増えるほど好意を持つ効果
- ザイアンスの法則とも呼ばれる
- なぜ単純接触効果が起きるのか
接触回数が増えるほど好意を持つ効果
単純接触効果とは、接触回数が増えるほど、その対象に好意を持つという効果です。よく会う人やよくやり取りする人に対して、だんだん好きになっていくのです。
人に対してだけでなく、衣服や広告、音楽、図形、漢字、味、においなど、さまざまなものに対して起こります。
ザイアンスの法則とも呼ばれる
単純接触効果はザイアンスの法則とも呼ばれます。その理由は、1968年にアメリカの心理学者であるロバート・ザイアンスが論文にまとめた法則だからです。
ちなみに、対人関係については熟知性の原則とも呼ばれています。
なぜ単純接触効果が起きるのか
どうして単純接触効果が起きるのかは、さまざまな説がありますが、最も有力視されているのが「知覚的流暢性の誤帰属説」というものです。
どういうことかというと、ある刺激に接触し続けることで、刺激に対する知覚情報処理効率がアップします。そうすることで、刺激に対する親しみが高まります。
そして、このことが刺激自体への好ましさだと誤って認識するのです。結果的に接触回数が増えることでその対象に好感を持ってしまうとされています。
単純接触効果のプラス面とマイナス面
単純接触効果にはプラス面とマイナス面があります。それぞれの内容と、単純接触効果の注意点について紹介します。
- 単純接触効果のプラス面
- 単純接触効果のマイナス面
- 単純接触効果の注意点
単純接触効果のプラス面
単純接触効果のプラス面は、意図的に好意を引き上げられるところです。相手に好意を持ってほしい場合に、接触回数を増やすだけでそのことを達成しやすいので、手法として容易というメリットがあります。
恋愛において、ビジネスにおいて、ライフワークやボランティアなどにおいて、単純接触効果を上手に活用しましょう。
LINEや電話、面会での接点のほか、広告や宣伝での接点など、内容ごとに適切な手法を使い、相手との接触回数を増やしましょ。
単純接触効果のマイナス面
単純接触効果のマイナス面は、第一印象で強い嫌悪感を与えてしまうと、接触回数の増加にともない悪い印象が高まります。つまり、真逆の効果が発生してしまうことになります。
このようなケースでは、接触回数を増やさず、一定の距離をおく必要があります。単純接触効果は誰にでも当てはまるものではないため、状況や相手を選択する必要があります。
単純接触効果の注意点
上記のことから、第一印象がとても重要です。第一印象で悪印象を与えなければ、その後に単純接触効果が利用できます。
また、第一印象は長く残るという初頭効果も知られています。第一印象を良くするためには、清潔な格好や自然な笑顔、心遣いにあふれた振る舞いなどが大切です。
単純接触効果の活用例
単純接触効果の具体的な活用事例について、以下を紹介します。ぜひ役立ててください。
- 職場における単純接触効果活用例
- 恋愛における単純接触効果活用例
- マーケティングにおける単純接触効果活用例
職場における単純接触効果活用例
職場における単純接触効果は、営業現場や社内営業など、さまざまな場面で役立ちます。顧客との接点が多いほど顧客との親密度は上がりますので、訪問やWEB商談、電話やメールなどで接触回数を増やすと良いでしょう。
仕入れ先にも同じことがいえます。仕入れ先からの好感を高めておけば、困った時に助けてもらいやすくなるでしょう。
また、社内で印象をよくしておきたい相手(上司など)がいれば、接点を増やしておきましょう。
恋愛における単純接触効果活用例
恋愛でも単純接触効果はてき面です。相手と会う回数や連絡回数が増えるほど、恋愛成就の可能性が高まります。
もし会う時間がトータル同じであれば、1回に長時間合うよりも、少ない時間に小分けしてたくさん会う方が効果的です。
一緒にスイーツ巡りやカフェ巡りをするなど、定期的に会える環境を上手く作りましょう。
マーケティングにおける単純接触効果活用例
マーケティングにおける単純接触効果は、さまざまな現場で幅広く使われています。ターゲットを絞り込み、集中して広告を打てば、資金効率を改善しながら何度も広告を見せられます。また、WEBメディアからメールマガジンに誘導すれば、ターゲットと継続的に接点を持ち続けられます。
ほかにもSNSの活用やTVなどのメディアの活用、紙媒体の活用など、露出を増やすことで接触回数を高められます。
ターゲットを見込み客化するにも、見込み客をファン化するにも、単純接触効果は有効だと知っておきましょう。
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まとめ
単純接触効果は接触回数の増加とともに、好意を得る方法です。人間関係において有利となるほか、マーケティングなどでも有効です。実践はそれほど難しいものではないため、知っておいて損はないでしょう。ただし、最初の印象が悪い場合には、逆効果となる可能性があるため注意が必要です。
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