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クレーマー対応は心に負担がかかりますよね?理不尽な要求に心を痛めたり、早めに処理したいと気を使うものでしょう。そこでこの記事ではクレーマー心理と対応術について心理学的に解説します。ぜひ参考にしてください。
クレーマーの心理学!なぜクレームを入れる?
クレーマーはどこにでもいるものです。もしあなたが顧客とやりとりする仕事に従事している場合、クレーマー対応が必要となったケースもあるでしょう。クレーマーの心理は多種多様ではありますが、ここではクレーマーの典型として以下を紹介します。
- 自己中心的な正義感
- ネット炎上と同じ種類のサイコパス
- ダメ元の要求が通ったらラッキー
自己中心的な正義感
まずは軽度なクレーマーですが、自分がクレーマーだと思っていないケースです。受けた接客やサービスが満足いかず、自分なりにこうあるべきだという正義感から「こうすべきですよね」「その言い方はおかしいですよね」とクレームを入れるのです。
確かにお店やサービス提供者が至らない部分もあるかも知れませんが、自分の主観から外れていることに対して、クレームを入れる人は案外多いものです。
複数人のうちの1人がお店やサービス提供者にクレームを入れ、ほかのメンバーから「そんなことぐらい気にしなくても良いのに」と言われている姿も時折見かけます。
ネット炎上と同じ種類のサイコパス
悪質なのはクレームに対する被害者意識が強く、されたことよりも問題を大きくするクレーマーです。お店やサービス提供者の失態に対し、過剰にクレームを入れたり、ネチネチしつこく指摘し続けるなどは、嫌なクレーマーの典型でしょう。
このような人には「罪と罰は均等でないといけない」というバランス感覚が欠如しています。法律の話しになりますが、日本の法律は罪と罰が均等です。信号無視で死刑になることがないように、した罪と受ける罰は均等なのです。
過剰なクレームは罰が大きいと考える必要があるでしょう。悪質クレーマーの心理として、サイコパス(反社会性パーソナリティー障害)だと指摘する人が多いです。
ネット炎上をさせる人もそのように言われます。実はネット炎上をさせる人は、コメントした人の5%弱程度の人達ですので、マイノリティーなのです。
悪質クレーマーも一部の人たちがいろいろなところでクレームを入れているケースがありますので、マイノリティーだと認識しておきましょう。
ダメ元の要求が通ったらラッキー
最も悪質なクレーマーが、お店やサービス提供者へのクレームにことよせて、利益を得ようと目論む人たちです。
しかも、ダメ元の要求が通ればラッキーだというぐらいにクレームを入れるケースもありますので、お店やサービス提供者側からするとたまったものではありません。相手もダメ元で要求している可能性があると考えておきましょう。
クレーマーの心理学的対応法
お店側の人や、サービス提供者側の人が、クレーマーに遭遇した場合にはどうすれば良いのでしょうか?その具体的な対策として、心理学的に以下を解説いたします。
- 感謝の言葉を織り交ぜる
- 逆質問で主導権を取る
- 毅然とした態度で対応する
感謝の言葉を織り交ぜる
クレーム対応では感謝の言葉を織り交ぜると効果的です。最初から何らかの利益を得ようとするクレーマーには通じませんが、そうではないクレーマーには有効です。
クレーマー「いつも利用しているのに、今度の商品は品質が悪い気がしたわよ!」
あなた「いつもご利用いただいているのですね。いつもありがとうございます!」
クレーマー「私もこんなこと言いたくないけど、あの店員さんの言い方が気に食わないのよ!」
あなた「言い方に問題があったのですね。ご指摘ありがとうございます!」
感謝の言葉を織り交ぜれば、相手の怒りを緩和できますので、活用すると良いでしょう。この方法はクレーマーだけでなく、人間関係におけるさまざまなシーンでも使えます。
逆質問で主導権を取る
逆質問を上手に使って主導権を取るという方法があります。たとえば、相手が不当な要求をしてきた場合には以下が有効です。
クレーマー「どうしてくれるんだ!誠意を見せろ!」
あなた「誠意とはどういう意味でしょうか?」
クレーマー「誠意だよ!分かるだろ!」
あなた「分かりません。具体的にどのような内容をお求めでしょうか?」
逆質問によって不当な要求があぶり出され、相手の立場が悪くなります。本当に具体的な要求をされると恐喝にもなりますので、いずれにせよ主導権を握れることになります。
毅然とした態度で対応する
明らかに不当なクレーマーであれば、毅然とした態度も大切です。仮に怒鳴られたとしても「ほかのお客様に迷惑ですので大きなお声で怒鳴らないで下さい」と突き放しましょう。
それで怒鳴って来ても同じように「怒鳴らないで下さい」と繰り返し、ひるまないよう対処しましょう。
クレーマーの心理に関するおすすめ本
クレーマーの心理に関するおすすめ本を紹介します。より詳しく学びたい場合の参考としてください。
クレーム対応「完全撃退」マニュアル
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お店やサービス提供者が顧客満足を追求するほど、満足のハードルが上がり、不満を持つ人が増えます。結果的にモンスタークレーマーが増えるため、さまざまなシーンで撃退する方法が学べます。
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クレーマーの心理に関するひと言アドバイス
クレーマーの心理には、単なる不満、不当な要求目的など段階があり、それに合わせて対処する必要があります。怒りを和らげる感謝の言葉を織り交ぜながら、不当な要求には毅然と対応しましょう。
クレーマーの心理に関するQ&A
クレーマーの心理に関してよくある質問と回答を紹介します。ぜひ参考にしてください。
Q:コールセンターにクレームをいう人の心理を教えてください
A:対面でのクレーマーよりも顔が見えない分、クレームを言いやすい心理が働きます。対面だと感じが良い人でも、コールセンターへは厳しい場合もあります。
Q:クレームを言う人の性格は悪い場合が多いですか?
A:一概に性格が悪いとは言い切れません。性格が良い人でも時には辛辣にクレームを言うケースがあります。
Q:クレーマー対応で精神疾患になったらどうすればいいですか?
A:職場に相談の上で、精神科医や心理カウンセラーの指示に従いましょう。場合によっては損害賠償請求などを検討するケースもあります。
Q:クレーマーの見分け方を教えてください
A:クレームを入れたいだけなのか、客観的な指摘なのかを線引きしましょう。ただし、ボーダーラインのケースは見分けにくいでしょう。すべき対応だけして、それ以上の要求は断わりましょう。
Q:クレームを言われやすい人の特徴はありますか?
A:相手の要求を受け入れたり、過剰に謝罪してしまうとクレーマーに目を付けられやすいでしょう。毅然とした態度が大切です。
【カテゴリー】同じカテゴリーの記事をお読みになりたい場合は、仕事が辛い人向けの心理学をご覧ください。
まとめ
クレーマーは、必要以上にクレームを入れてきますので、毅然とした対応が必要です。ただし、不当な要求ではなく、本人なりに客観的な主張をしている人もいますので、その場合には相手の気持ちを和らげながら対処する必要があります。クレームの内容を考えながら適切に対処しましょう。
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