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接客スキルを科学的にアップさせたいと思いませんか?心理学を使うことで、さまざまな接客シーンに役立ちます。この記事で詳しく解説しますので、これまで自分のスキルに自信がなかった人も、さらにスキルを磨きたい人も、ぜひ参考にしてください。
心理学的接客で販売促進
心理学のテクニックを使った接客で、販売促進する方法はたくさんあります。中でも使いやすいテクニックとして以下を紹介します。
- フットインザドアテクニックを使う
- ドアインザフェイステクニックを使う
- 「もし」という言葉でイメージさせる
- 敢えてクロージングしない
フットインザドアテクニックを使う
人間心理には、一度言ったことを覆したくない「一貫性の法則」が働きます。その法則を活用したテクニックとして「フットインザドアテクニック」があります。ビジネスの現場では「イエス取り」と呼びますが、顧客に何度も「はい」と言わせる方法です。
誰もが「はい」と言いやすい質問を投げかけ、繰り返し「はい」を言わせることで、申し込みに対しても「はい」と言わせやすくなります。
「こういう機能があれば便利ですよね」とか「どうせだったらお安い方がいいですよね」など、「はい」と言わせやすい質問を、適度に織り交ぜると良いでしょう。
ドアインザフェイステクニックを使う
ドアインザフェイステクニックは、フットインザドアテクニックの逆で、敢えて難題を提示し、それより軽い落としどころにイエスと言わせる方法です。
たとえば、10万円の商品を申し込ませたい場合に、あえて20万円の商品を紹介し、一旦はノーと言わせます。そのあと10万円の商品を提案することで、ハードルが下がったように思わせるテクニックです。
フットインザドアテクニックよりも難易度が高いですが、覚えておいて損はありません。
「もし」という言葉でイメージさせる
「もし」という言葉で購入後のイメージをさせるのもおすすめです。人間の脳はイメージした方に行動しやすくなるため、購入後のイメージをさせることは販売員にとって大切です。
しかも「もし」というのは仮定であるため、顧客も否定できない話法です。フットインザドアテクニックと合わせて「もしこの機能が使えたら、生活がちょっとだけ便利になりますよね?」などと使うのも良いでしょう。
敢えてクロージングしない
「ご購入されますか?」など、商談をクローズさせることをクロージングといいます。営業や販売では必須のテクニックとされてきましたが、最近はクロージングしない営業・販売手法もあります。
クロージングされた相手は、売り込まれている気持ちになるので、敢えてクロージングせず「今月中でしたらこの価格で対応させていただきますね」という程度に、サラッと引くのです。
もしも顧客ニーズがあり、商談自体がうまく行っている場合は、クロージングするよりも効果的です。追いかけるより追いかけられる商談を意識しましょう。
買いたい!と人の心を動かす心理学
物やサービスを売る仕事の場合、買いたいと思わせるには心理学が有効です。ここでは相手の心を動かすテクニックについて以下を紹介します。
- 「みなさん」という言葉の魔力
- 限定品の魅力
- 商談では売ろうとしない
- 売上を増やすクロスセル
「みなさん」という言葉の魔力
「みなさん」という言葉を使うと販売に有利となります。「みなさんこちらの商品を買ってますよ」「このサービスが一番人気です」という風に、多くの人が選択していることをアピールするのです。
この事をバンドワゴン効果と言います。販売に携わる「みなさん」が使っているテクニックですので、ぜひ活用してください。
限定品の魅力
みなさんという言葉が効果的である一方で、限定品に魅力を感じる心理もあります。この事をスノップ効果と言います。
みんなが持っている物には安心感がありますが、誰も持っていないものを欲しがるのも人の心理なのです。バンドワゴン効果と上手に使い分けると良いでしょう。
商談では売ろうとしない
商談でガツガツ売ろうとするとお客は引いていきます。そのため客観的説明をしているだけという雰囲気が重要です。
他の心理テクニックを活用しながら、顧客が自分の意志で選択したと思わせると、購入に繋がりやすくなります。営業マンや販売員ではなく、説明員という気持ちで対応すると良いでしょう。
売上を増やすクロスセル
売上を増やすにはクロスセルが重要です。クロスセルとは一つの商品の購入ついでに他の商品も買わせる方法です。
分かりやすい例でいうと、ハンバーガーと一緒にポテトやドリンクを販売するのがクロスセルです。クロスセルをすると客単価が上がりますので、売上増加につながります。
業界別!心理学を使った接客術
心理学を使った接客術について、業界ごとにエッセンスを紹介します。ぜひ参考にしてください。
- 不動産営業の接客
- アパレルの接客
- 飲食店での接客
- 家電量販店での接客
不動産営業の接客
不動産営業の接客では、将来イメージの臨場感が大切です。顧客に高額な費用を払わせるのですから、低単価商品のように衝動買いをさせることは難しいです。
そのため、購入により幸せに過ごしていることにリアリティーを持たせ、顧客の脳を購入に対して前向きにさせなければなりません。
「このキッチンで最初に作るとしたらどんなお料理がいいですか?」「このリビングでお子様とどんなことをして遊ばれたいですか?」など、具体的な質問でイメージを誘発させましょう。
アパレルの接客
アパレルの接客では、試着させることが重要です。その際に数点を試着させ、「こちらの紺色かベージュ、どちらもお似合いですね。普段着られるならどちらがお好みですか?」などと着ること(買うこと)をイメージさせ、2者択一の選択肢にすると良いでしょう。
「普段着られるならどちらがお好みですか?」という質問には「買わない」という前提が排除されています。結果、無意識的に買う方向に誘導しやすくなるでしょう。
普段着ではなくフォーマルな衣装の場合には「特別な日に着られるとしたら」と言い換えるなど、応用して使ってください。
飲食店での接客
飲食店の接客で使いやすいテクニックが、オウム返しです。顧客に言われた内容をオウム返しすることで、無意識的に親密度が上がります。このテクニックをバックトラッキングと呼びます。
顧客「ビールをお代わり下さい」
店員「ビールお代わりですね。かしこまりました。」
という風に、飲食店では会話の特性上、自然にオウム返しがしやすいので、すぐ使えるテクニックです。
家電量販店での接客
家電量販店の接客で重要なことは、機能の説明に陥らないことです。難しい機能の説明をすると顧客の心は離れます。機能の説明は分かりやすく簡素化し、結局どちらが顧客にとって良いのかを導いてあげましょう。
顧客「パソコンが重くて買い換えたいんだけど」
店員「パソコンは主にどんな用途で使われてますか?」
顧客「ネットで動画を見るだけなんだよね」
店員「それでしたら、こちらのパソコンが高性能で金額もお値打ちですよ。お客さまと同じ用途の方々はみんさんこれを選ばれます」
このように、複雑な話をせず、ニーズに答える会話を行いましょう。
【カテゴリー】同じカテゴリーの記事をお読みになりたい場合は、仕事で使えるビジネス心理学をご覧ください。
まとめ
心理学を学ぶと接客スキルが向上します。また、心理学という背景があるだけで接客に自信が持てるでしょう。ぜひここで紹介した内容の実践を繰り返し、自分のものにしてください。マスターしたころには成績が上がっているはずですよ。
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