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あなたはいじめを受けたことがありますでしょうか?または、いじめ被害の渦中でしょうか?いじめを受けると毎日暗い気持ちで過ごすことになり、とても辛いものです。そこでこの記事では、心理学の知識を踏まえ、いじめの防止法や対処法について紹介します。参考にしてくださいね。
心理学でいじめ対策!


いじめは、加害者に目を付けられにくいと回避しやすくなります。加害者に目を付けられないための方法として以下を紹介します。
- 味方を見つけておく
- 自己肯定感を上げる
- 権威を上げる
味方を見つけておく
心理学的に、いじめは加害者、傍観者、被害者の3者がいます。傍観者は被害者を助けようとしない心理が働く上、加害者も傍観者も複数人です。
それに対して被害者は1人であるケースがほとんどですので、いじめ被害者は常に孤独となるのです。
いじめ被害に遭わないためには、あらかじめ味方を見つけておくことが効果的です。味方がいると加害者にとって敵が増えるわけですから、いじめリスクを減らせます。
自己肯定感を上げる
自分の価値に関する感覚のことを「自己肯定感」といいます。自己肯定感が高い人は、自信にみなぎっています。
いじめ加害者は自分よりも弱い相手、つまり自己肯定感が低い相手に対していじめを行いますので、日頃から自己肯定感を上げて防御しておきましょう。
自己肯定感の上げ方はカンタンです。常に自分を褒める癖をつけておくのです。些細な成功に「やっぱり自分はすごい!」と呟いたり、「さすが私!」と考えましょう。
逆に、失敗に対してはクヨクヨせず、「私らしくない」「私にしては珍しい」と処理しましょう。習慣化することで自己肯定感がどんどん上がります。
権威を上げる
心理学には権威効果というのがあり、地位や肩書きなどによって印象が高まる傾向があります。
たとえば、白衣を着ているお医者さんは偉く感じますし、背が高い人はリーダーシップが強いと思われます。
この権威効果を使えば、いじめ加害者から一目置かれやすくなり、いじめを回避しやすくなります。
権威効果のためには自分の実績を作りましょう。学校や会社の成績を上げる、難しい資格を取る、テレビやラジオに出演する、格闘技の有段者になるなど、ステータスを高めることが効果的です。
いじめを受けた場合の解決法


いじめを回避できず、被害を受けた場合にはどう対処すれば良いのでしょうか?ここでは解決法として以下を紹介します。
- 環境を変える
- しかるべきところに相談する
- 相手にしない
- カウンセリングもおすすめ
環境を変える
いじめを被害は「逃げる」という選択肢も有効です。学校(学生の場合)や職場を変えることで、いじめから逃れられた人もいらっしゃいます。どうしても今の環境が必要な事情がなければ、我慢せずに環境を変えましょう。
しかるべきところに相談する
いじめを受けている場合は、学校の先生(学生の場合)や職場の上司、労働組合、弁護士などに相談しましょう。
決して1人で抱え込む必要はありません。我慢している間に状況が悪化する可能性が高いため、早めの相談が大切です。
相手にしない
いじめの程度にもよりますが、毅然と振る舞い、相手にしないという方法もあります。いじめの加害者は、被害者の反応を楽しむため、相手にしなければ面白くないのです。
大人の対応で相手にしなければ、加害者の幼稚さが露呈されます。きまりが悪くなり、いじめを控える可能性が上がるでしょう。
カウンセリングもおすすめ
いじめを受けると孤独になり、気持ちのはけ口がなくなることもあります。心理カウンセリングを受ければ、マイナス感情に対処しやすくなりますので、気持ちが楽になるでしょう。
心理学的いじめの本質


心理学的に、いじめの本質について解説します。加害者にも被害者にも参考となる情報ですので、ぜひ把握しておきましょう。
- 加害者が100%悪い
- いじめはエスカレートしやすい
- 加害者は心から反省しにくい
- 中学生より小学生に多い
加害者が100%悪い
いじめに対して「被害者にも原因がある」と言われることがありますが、いじめは100%加害者の問題です。
仮に被害者になんらかの落ち度や問題があった場合は、いじめではなく、適切な指摘や対処がなされるべきです。
適切な指摘や対処を超えたいじめは、被害者の落ち度を超えた部分の話しですので、100%加害者の問題なのです。
にもかかわらず、被害者が「自分にも問題があるのでは」と悩むケースもあります。しかし、それはいじめとは別の次元の話しだと認識しましょう。
いじめはエスカレートしやすい
いじめはエスカレートしやすいです。最初は軽度な嫌がらせだったのが、いつしかより過激ないじめとなり、いじめが当たり前のような日々となってしまうのです。
人は刺激に馴れて行く生き物ですから、いじめている加害者が自分を満足させるためにエスカレートするのです。いじめが慢性化した結果、被害者の精神や生活が破壊されて行くこととなります。
集団心理で広がることもある
いじめは集団心理で広がることも珍しくありません。傍観者が加害者に加担したり、誰も助けてくれないなど、いじめが集団化するのです。そのため、被害者はますます孤独となってしまいます。
加害者は心から反省しにくい
もしもいじめが明るみとなり、加害者に社会的制裁が加わるとしても、加害者が心から反省しにくいのもいじめの特徴です。
言葉では謝罪したとしても、自分の保身に行きがちとなるのです。ニュースでも取り沙汰されるほどのいじめでは、加害者の家族が辛い思いをし出して初めて、加害者本人が反省するようです。
中学生より小学生に多い
文部科学省が2019年に発表した「2018年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査」によると、いじめの認知件数は54万3,933件で、小学校・中学校・高校・特別支援学校のうち、小学校が8割近くとなっています。
いじめは小学校に多いことが分かります。社会人のいじめとしては、厚生労働省が平成31年6月に発表した「平成30年度の総合労働相談件数の統計」で、82,797件の相談件数があったとのことです。
労働相談の中で、パワハラの相談が圧倒的トップとなっており、大人の中にもいじめは横行しています。
いじめに関するひと言アドバイス
いじめを受けた場合には、早めに誰かに相談しましょう。友人知人や家族、専門家への相談が大切です。いじめはエスカレートする可能性が高いため、早めの相談を心掛けましょう。
いじめに関するQ&A
いじめに関するQ&Aを紹介します。ぜひ参考にしてください。
Q:大学でもいじめはありますか?
A:大学でもいじめはあります。子どもから大人までいじめはあるため、いずれにせよ対策が必要なのです。
Q:いじめの加害者は脳の構造が違うのですか?
A:脳の構造自体は同じですが、性格や後天的な要素で、いじめ体質となっている可能性はあります。
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まとめ
いじめは被害者にとって辛く、加害者は反省しにくいものです。被害者に落ち度があると考える人もいるようですが、いじめは100%加害者の問題です。被害者は自分を責めることなく、早めの対策を行いましょう。